サーバ装置、プログラム、および値引き通知システム

特許

【要約】 【課題】本発明が解決しようとする課題は、店舗が値引き販売をするにあたって、値引き時間の管理と顧客への周知を効率よく行うことができるサーバ装置、プログラム、および値引き通知システムを提供することである。 【解決手段】実施形態のサーバ装置は、商品を識別する商品識別情報と前記商品の値引きをユーザに通知する通知時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶した記憶部と、現時刻を計時する時計部と、前記時計部が計時した時刻が前記通知時刻となった前記商品識別情報を選定する選定部と、前記選定部が選定した商品識別情報で識別される商品の商品名と値引きに関する情報とを対応付けた値引き情報を出力する出力部と、を備える。 【選択図】図7

特許出願公開-係属中

出願番号JP2020212987A

出願日2020-12-22

公開番号JP2022099169

公開日2022-07-04

被引用件数 (JP・US) 0

引用件数 0

早期審査 (JP) 0

出願人東芝テック株式会社

発明者鹿又 幹裕

代理人/特許事務所特許業務法人酒井国際特許事務所

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】本発明の実施形態は、サーバ装置、プログラム、および値引き通知システムに関する。【背景技術】
【0002】従来、商品を販売する店舗では、廃棄ロスの削減、あるいは在庫の減少などを目的として値引き販売が行われている。例えば、生鮮食料品を販売する店舗では賞味期限や消費期限が近づいた商品について値引き販売が行われている。また、衣料品などを販売する店舗ではタイムセールなどによって商品が値引き販売されている。【0003】一般的には、値引き販売がなされる際には、値引き金額や値引き後の金額が表示された値引きラベルが商品に貼られる。値引きラベルには値引き金額や値引き後の金額を示すバーコードなどが印刷される。店員は、値引きする時間になると上記値引きラベルを対象商品に張り付けていく。【0004】一方、顧客は、値引きシールを視認して値引き対象製品であることを確認し、購入する場合には上記対象商品についてPOS端末で支払を行う。POS端末は、値引きラベルの情報をスキャナで読取ることで値引き処理を行う。【0005】このような運用においては、例えば生鮮食料品など賞味期限や消費期限等の関係で商品毎に値引き時間を異ならせる場合など、店舗は、値引き販売を行う時間の管理が面倒であった。また、上記運用においては、顧客は値引きラベルを視認することによって商品が値引きされることを知るものであり、店舗が値引き販売について顧客へ周知するという観点においても改善の余地がある。【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】本発明が解決しようとする課題は、店舗が値引き販売をするにあたって、値引き時間の管理と顧客への周知を効率よく行うことができるサーバ装置、プログラム、および値引き通知システムを提供することである。【課題を解決するための手段】
【0007】実施形態のサーバ装置は、商品を識別する商品識別情報と前記商品の値引きをユーザに通知する通知時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶した記憶部と、現時刻を計時する時計部と、前記時計部が計時した時刻が前記通知時刻となった前記商品識別情報を選定する選定部と、前記選定部が選定した商品識別情報で識別される商品の商品名と値引きに関する情報とを対応付けた値引き情報を出力する出力部と、を備える。【図面の簡単な説明】
【0008】図1は、第1の実施形態にかかる値引き通知システムを含むシステムの構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係るサーバ装置の商品マスタ部のデータ構成の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係るサーバ装置の制御部の機能構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係るPOS装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係るサーバ装置の制御部の処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、第2の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係るサーバ装置の商品マスタ部のデータ構成の一例を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係るサーバ装置の値引き管理ファイル部のデータ構成の一例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係るサーバ装置の制御部の機能構成の一例を示す図である。 図12は、第2実施形態のユーザ端末、サーバ装置、およびPOS端末間で実行される処理の一例を示すシーケンスチャートである。【発明を実施するための形態】
【0009】以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。【0010】(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる値引き通知システム1を含むシステムの構成例を示す図である。値引き通知システム1は、店舗がタイムセールによって値引き販売を行う場合あるいは賞味期限や消費期限が近づいた食料品を値引き販売する場合などにユーザに値引き販売に係る情報を通知するもので、ユーザ端末2とサーバ装置3とを備える。ユーザ端末2とサーバ装置3とはインターネットや携帯電話回線網等のネットワークを介して、互いに通信可能に接続される。【0011】ユーザ端末2は、値引き通知システム1のユーザが使用する端末装置である。ユーザ端末2は、例えばスマートフォンやタブレット端末等の携帯型の端末装置で構成される。【0012】サーバ装置3は、例えばスーパーマーケットなどの店舗に設置されるが、クラウド(クラウド・コンピューティング)によって構成されてもよい。サーバ装置3は、店舗内の複数のPOS(Point Of Sales)端末4とLAN(Local Area Network)等のネットワークで接続されている。サーバ装置3は、各POS端末4から出力されたデータに基づき、店舗における売上管理、在庫管理、および発注管理等を行う。【0013】また、サーバ装置3は、値引き通知システム1の動作を統括的に制御する。サーバ装置3は、商品名、価格などの商品情報や各商品の値引きをユーザ端末2に通知するための各種情報を記憶する。ここで、各種情報とは、値引き販売開始時刻、値引き販売に関するユーザへの通知時刻(以下、値引き販売通知時刻ともいう)、値引き額または値引き率、などである。なお、本明細書および特許請求の範囲においては、価格から一定額を値下げすること(例えば100円引き)および一定の割合で値下げすること(例えば1割引き)を含めて値引きという。【0014】サーバ装置3は、商品ごとに設定された値引き販売通知時刻になると、当該商品の商品名と値引きに関する情報とを対応付けた値引き情報を出力する。サーバ装置3が出力した値引き情報は、店舗会員として登録されたユーザのユーザ端末2で閲覧可能とされる。上記値引き情報は、サーバ装置3からユーザ端末2に送信されてもよいし、Webページに公開されてもよい。値引き情報がWebページに公開される場合、サーバ装置3は、ユーザ端末2にWebページのURL(Uniform Resource Locator)を送信する。サーバ装置3が出力する値引きに関する情報は、値引き額または値引き率を含む。値引き情報には、値引き販売開始時間が含まれていてもよい。【0015】POS端末4は、店舗に複数台配置されている。オペレータ(店員)がPOS端末4を操作することで、POS端末4は、販売される商品の売上登録処理及び決済処理を実行する。売上登録処理とは、顧客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルから商品コードを読み取り、その商品コードに係る商品の商品名や価格等の商品情報を商品コードとともに記憶部に記憶する処理等をいう。決済処理とは、売上登録処理で記憶された商品情報に基づいて、合計金額の表示、客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の排出を釣銭機に指示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等をいう。なお、決済処理とは、クレジットカード決済など顧客がキャシュレス決済を行う際にPOS端末4が実行する処理を含む。【0016】次に、ユーザ端末2のハードウェア構成について説明する。図2は、ユーザ端末2のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末2は、制御部20、メモリ部21、表示部22、操作部23、および通信I/F(Interface)24を備えている。制御部20、メモリ部21、表示部22、操作部23、および通信I/F24は、バス25等を介して互いに接続されている。【0017】制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203を備えている。CPU201、ROM202、およびRAM203は、互いにバス25を介して接続されている。【0018】CPU201は、ユーザ端末2全体を制御する。ROM202は、CPU201の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用され、ROM202やメモリ部21に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部20は、CPU201がROM202や、メモリ部21に記憶されRAM203に展開された制御プログラムに従って動作することによって、ユーザ端末2の各種制御処理を実行する。また、制御部20は、サーバ装置3から後述する値引き情報を受信する受信部としての機能、および当該受信部が受信した値引き情報を表示部22に表示する表示制御部としての機能を有する。【0019】メモリ部21は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部21は、制御プログラム部211および値引き情報部212を備える。【0020】制御プログラム部211は、CPU201が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する領域である。例えば、制御プログラム部211は、値引き通知システム1用に用意されたアプリケーションプログラムを含む店舗会員サービス用のアプリケーションプログラムなどを記憶する。値引き情報部212は、サーバ装置3から受信する値引き情報を記憶する領域である。値引き情報部212は、例えば、値引き対象商品の商品名や値引き額等を記憶する。【0021】表示部22は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスであり、CPU201の制御に従って各種の情報を表示する。操作部23は、各種の操作キーを有し、ユーザの操作に応じた操作内容をCPU201に出力する。なお、操作部23は、表示部22の表面に設けられたタッチパネルであってもよい。通信I/F24は、ネットワークを介してサーバ装置3等の外部装置と通信するためのインターフェイスである。【0022】次に、サーバ装置3のハードウェア構成について説明する。図3は、サーバ装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置3は、制御部30、メモリ部31、表示部32、操作部33、および通信I/F(Interface)34を備えている。制御部30、メモリ部31、表示部32、操作部33、および通信I/F34は、バス35等を介して互いに接続されている。なお、サーバ装置3は複数の装置で構成されてもよい。【0023】制御部30は、CPU301、ROM302、RAM303を備えている。CPU301、ROM302、およびRAM303は、互いにバス35を介して接続されている。【0024】CPU301は、サーバ装置3全体を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用され、ROM302やメモリ部31に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部30は、CPU301がROM302や、メモリ部31に記憶されRAM303に展開された制御プログラムに従って動作することによって、サーバ装置3の各種制御処理を実行する。【0025】メモリ部31は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部31は、制御プログラム部311、商品マスタ部312、および在庫管理ファイル部313を備える。【0026】制御プログラム部311は、CPU201が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する領域である。例えば、制御プログラム部311は、店舗の売上情報や商品の在庫情報等を管理するための制御プログラムや値引き通知システム1を機能させるための制御プログラムなどを記憶する。【0027】商品マスタ部312は、商品マスタを記憶するエリアである。商品マスタは、店舗で取り扱っている商品について、商品コードと商品情報(商品名、価格等)とを対応付けて記憶したマスタファイルである。本実施形態においては、値引きに関する情報等も対応付けて記憶している。図4は、商品マスタ部312のデータ構成の一例を示す図である。商品マスタは、商品コードに対応付けて、商品名、価格、賞味期限、消費期限、通知時刻、値引き時刻、値引き額/値引き率、および陳列場所を示す情報を記憶する。商品マスタ部312は、記憶部の一例である。なお、商品マスタ部312は外部記憶装置に記憶されていてもよく、この場合、外部記憶装置を含めてサーバ装置3が構成される。【0028】商品コードは、商品を識別するコードであり、商品識別情報の一例である。価格は、商品の単価を示す情報である。賞味期限は、商品が食料品の場合に記憶されるものであって商品の賞味期限を示す情報である。消費期限は、商品が食料品の場合に記憶されるものであって商品の消費期限を示す情報である。賞味期限または消費期限を示す情報は期限情報の一例である。【0029】通知時刻は、値引き販売についてユーザに通知する時刻を示す情報である。通知時刻は、店舗が任意に設定するもので、例えば、値引き販売を開始する時刻の3時間前などとすることができる。通知時刻を示す情報は、時刻情報の一例である。値引き時刻は、値引き販売を開始する時刻を示す情報である。値引き時刻は、店舗が任意に設定するもので、例えば、食料品については賞味期限の2時間前などとすることができる。また、店舗がタイムセールを実施する場合には、値引き時刻としてタイムセールの開始時刻が記憶される。【0030】値引き額/値引き率は、値引き販売によって値引きされる金額あるいは値引きされる割引率を示す情報である。値引き額/値引き率を示す情報は、値引きに関する情報の一例である。なお、値引きに関する情報には、値引き時刻等が含まれていてもよい。陳列場所は、商品が陳列される位置を示す情報である。陳列場所は、店舗マップのような画像情報で示されてもよいし、陳列位置を示す記号などで示されてもよい。陳列場所を示す情報は、場所情報の一例である。【0031】上記各情報を記憶した商品マスタ部312は、例えば、店舗の開店前に店員の入力等によって毎日更新される。このため、値引き販売を行うために必要な情報(通知時刻、値引き時刻、値引き額/値引き率等)も開店前に設定される。また、上記値引き販売を行うために必要な情報は、全ての商品に対応して記憶されるものでなく、店舗が値引き販売の対象商品とする商品についてのみ記憶される。【0032】在庫管理ファイル部313は、商品コードと在庫数を対応付けた管理ファイルを記憶するエリアである。在庫管理ファイル部313は、商品ごとに在庫数を管理するもので、POS端末4からの販売データに基づいて逐次更新される。【0033】図3に戻って、表示部32は、LCD等の表示デバイスであり、CPU301の制御に従って各種の情報を表示する。操作部33は、各種の操作キーを有し、店員などの店舗関係者の操作に応じた操作内容をCPU301に出力する。なお、操作部33は、表示部32の表面に設けられたタッチパネルであってもよい。通信I/F34は、ネットワークを介してPOS端末4やユーザ端末2等の外部装置と通信するためのインターフェイスである。【0034】続いて、サーバ装置3の機能構成について説明する。図5は、サーバ装置3の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置3の制御部30は、CPU301がROM302やメモリ部31に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、時計部3001、選定部3002、抽出部3003、および出力部3004、として機能する。なお、上記各機能構成は、サーバ装置3に搭載された専用回路等のハードウェア構成で実現してもよい。【0035】時計部3001は、現時刻を計時する。【0036】選定部3002は、時計部3001が計時した時刻が通知時刻となった商品識別情報を選定する。具体的には、選定部3002は、時計部3001が計時した時刻が商品マスタ部312に記憶された通知時刻になると、当該通知時刻に対応する商品コードを選定する。言い換えれば、選定部3002は、商品マスタ部312から、値引き販売の通知をする時刻になった商品を選定する。以下の説明においては、商品コードを選定することを、商品を選定するという場合がある。【0037】抽出部3003は、選定部3002が選定した商品コードが示す商品のうち、在庫数が所定数以上の商品を抽出する。具体的には、抽出部3003は、選定部3002が選定した商品コードについて在庫管理ファイル部313を参照し、当該商品コードが示す商品の在庫数が予め店舗が設定した所定数以上の商品を抽出する。設定される所定数は、任意に設定可能であり、店舗が値引き販売を行うに適している在庫数と判断される数が設定される。【0038】出力部3004は、選定部3002が選定した商品識別情報で識別される商品の商品名と値引きに関する情報とを対応付けた値引き情報を出力する。例えば、出力部3004は、商品マスタ部312を参照して、選定部3002が選定した商品コードに対応する商品のうち抽出部3003が抽出した商品について、その商品名および値引き額/値引き率を示す情報を対応付けた値引き情報を出力する。値引き情報には、値引き時刻を示す情報も含まれていることが望ましい。また、出力部3004は、商品の賞味期限または消費期限を示す期限情報および商品の陳列場所を示す場所情報を併せて出力することが望ましい。出力部3004は、上記値引き情報、期限情報、および場所情報をユーザ端末2または店舗が別途備えるWebサーバに出力する。本実施形態では、ユーザ端末2に出力するものとして説明する。【0039】次に、POS端末4のハードウェア構成について説明する。図6は、POS端末4のハードウェア構成の一例を示す図である。POS端末4は、制御部40、メモリ部41、キーボード42、オペレータ用表示部43、客用表示部44、プリンタ45、カードリーダ46、スキャナ47、金銭収納機48、および通信I/F49を備えている。制御部40、メモリ部41、キーボード42、オペレータ用表示部43、客用表示部44、プリンタ45、カードリーダ46、スキャナ47、金銭収納機48、および通信I/F49は、バス50等を介して互いに接続されている。【0040】制御部40は、CPU401、ROM402、RAM403を備えている。CPU401、ROM402、およびRAM403は、互いにバス50を介して接続されている。【0041】CPU401は、POS端末4全体を制御する。ROM402は、CPU401の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用され、ROM402やメモリ部41に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部40は、CPU401がROM402や、メモリ部41に記憶されRAM403に展開された制御プログラムに従って動作することによって、POS端末4の各種制御処理を実行する。【0042】メモリ部41は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部41は、制御プログラム部411、商品マスタ部412を備える。【0043】制御プログラム部411は、CPU401が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する領域である。例えば、制御プログラム部411は、売上登録処理や決済処理を実行するための制御プログラムなどを記憶する。【0044】商品マスタ部412は、商品マスタを記憶するエリアである。商品マスタは、サーバ装置3サーバ装置3からダウンロードされる。商品マスタ部412のデータ構成は、サーバ装置3の商品マスタ部312のデータ構成と同様である。【0045】キーボード42は、各種キーを備えている。各種キーとしては、例えば、クレジットカード決済などの決済方法を選択する選択キー、取引の開始を宣言する取引開始キー、商品コードや金額等を入力するための置数キー、販売合計金額の算出を宣言するための小計キー(会計処理開始キー)、一取引の締め処理を行って代金を決済することを宣言する締めキー、入力をクリアするクリアキー等である。【0046】オペレータ用表示部43は、LCD等で構成され、POS端末4を操作するオペレータに商品情報、取引額や釣銭額など会計処理に係る会計情報等を表示する。【0047】客用表示部44は、オペレータ用表示部43と同様の構成となっている。すなわち、客用表示部44は、LCD等で構成され、商品を購入する顧客に商品情報、会計情報等を表示する。【0048】プリンタ45は、例えば、サーマルプリンタによって構成される。プリンタ45は、POS端末4内に収納されたロール状のレシート用紙に、取引にかかる各種情報等を印字し、レシートとして発行する。【0049】カードリーダ46は、顧客が提示した会員カードあるいはポイントカード等の媒体から会員を特定する会員情報を磁気的に読み取る。また、カードリーダ46は、クレジットカードから決済に必要なクレジット情報を磁気的に読み取る。なお、カードリーダ46は、ICチップを内蔵したカードから情報を読取るICカードリーダとしてもよい。【0050】スキャナ47は、顧客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを光学的にまたは撮像して認識する。そして、スキャナ47は、認識したコードシンボルをデコードし、コードシンボルが示す商品コードを読み取る。なお、スキャナ47が認識したコードシンボルのデコードは、POS端末4の制御部40で行ってもよい。【0051】金銭収納機48は、硬貨や紙幣の金銭を収納するドロワを内部に有し、顧客から預かった金銭、商品券等の有価証券類、および顧客に手渡す釣銭等を収納する。金銭収納機48は、POS端末4の制御部40の指示によって、金銭を収納するドロワが露出するよう開放される。通信I/F49は、ネットワークを介してサーバ装置3等の外部装置と通信するためのインターフェイスである。【0052】次に、サーバ装置3の制御部30が実行する値引き情報の出力にかかる処理(以下、値引き情報出力処理ともいう)について、説明する。図7は、値引き情報出力処理の流れを示すフローチャートである。値引き情報出力処理は、サーバ装置3が実行する売上管理処理、在庫管理処理等のバックグラウンドで実行されるものである。【0053】時計部3001は、現時刻を計時する(S1)。選定部3002は、時計部3001が計時した時刻が通知時刻になった商品があるか否かを判断する(S2)。すなわち、選定部3002は、現時刻と商品マスタ部312に記憶された各商品に対応する通知時刻とを比較し、一致するものがあるか否かを判断する。通知時刻となった商品がなければ(S2のN)、制御部30はS1の処理に戻る。【0054】通知時刻となった商品があると(S2のY)、選定部3002は、商品マスタ部312に記憶された商品から通知時刻になった商品を全て選定する(S3)。例えば、食料品においては、賞味期限が一致する商品が複数存在する一方、通知時刻は賞味期限の一定時間前に設定されるので、選定部3002は複数の商品を選択する場合が多い。【0055】続いて抽出部3003は、選定部3002が選定した全ての商品の在庫数が所定値以上か否か判断する(S4)。所定値以上でない場合(S4のN)、すなわち値引き対象の商品全てについて在庫数が所定数に満たない場合、制御部30はS1の処理に戻る。【0056】所定数以上の商品がある場合(S4のY)、抽出部3003は、選定部3002が選定した商品の中から在庫数が所定数以上の商品を値引き対象商品として抽出する(S5)。なお、抽出部3003によるS4およびS5の処理は省略してもよい。例えば、店舗が設定した値下げ販売の販売開始時刻において、日常的に在庫が所定数以上存在している場合などには、S4、S5の処理を省略してもよい。【0057】出力部3004は、抽出部3003が抽出した値引き対象商品について、商品名と値引きに関する情報(値引き額/値引き率および値引き時刻)とを対応付けた値引き情報と、賞味期限または消費期限を示す期限情報と、商品の陳列場所を示す場所情報と、を含む出力情報を生成し(S6)し、この出力情報をユーザ端末2に出力する。なお、出力部3004は、値引き情報のみを出力するようにしてもよい。出力部3004が出力情報を出力すると、制御部30は、S1の処理に戻る。【0058】上記値引き情報出力処理によって、店舗が行う値引き販売に関する情報が店舗会員のユーザ端末2に送信される。【0059】以上説明したとおり、本実施形態のサーバ装置3は、商品を識別する商品コードと商品の値引きをユーザに通知する通知時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶したメモリ部31と、現時刻を計時する時計部3001と、時計部3001が計時した時刻が通知時刻となった商品コードを選定する選定部3002と、選定部3002が選定した商品コードで識別される商品の商品名と値引きに関する情報とを対応付けた値引き情報を出力する出力部3004と、を備える。【0060】これにより、本実施形態のサーバ装置3を用いる店舗は、ユーザへの通知時刻になると、値引き販売する商品について商品名と値引き額などの値引きに関する情報とをユーザに知らせることができる。したがって、店舗は、値引き販売をするにあたって、値引き時間の管理と顧客への周知を効率よく行うことができる。【0061】しかも、本実施形態によれば、POS端末4は、値引き販売に必要な情報を記憶したサーバ装置3の商品マスタと同じ商品マスタを記憶している。すなわち、POS端末4は、値引き対象商品の決済処理を行うための情報である、値引き対象商品の値引き金額、値引き開始時間等の情報を有している。このため、POS端末4は、対象商品に値引きラベルが貼られていなくても値引きした金額で決済処理を行うことができる。したがって、店舗は、値引き対象商品に値引きラベルを貼る作業が不要となり、作業負荷を増加することなく値引き販売を行うことができる。【0062】また、本実施形態のサーバ装置3は、メモリ部31が商品コードと、商品の賞味期限または消費期限の少なくともいずれか一方を示す期限情報とを対応付けて記憶する。そして、出力部3004は、選定部3002が選定した商品コードに対応付けられた期限情報を出力する。【0063】これにより、店舗は、値引き対象商品の賞味期限または消費期限の少なくとも一方についてもユーザに知らせることができる。したがって、店舗は、ユーザに対して値引き対象商品が賞味期限または消費期限に近づいている商品であることを事前に知らせることができるため、万一のトラブル発生を未然に防止する効果が期待できる。なお、POS端末4は、商品マスタに基づいて、値引き対象商品が賞味期限または消費期限が近づいた商品であることを認識した場合、POS端末4の客用表示部44に同意ボタンを表示して、ユーザの入力を受付けるようにしてもよい。【0064】さらに、本実施形態のサーバ装置3は、メモリ部31が商品コードと店舗における商品の陳列場所を示す場所情報とを対応付けて記憶する。そして、出力部3004は、選定部3002が選定した商品コードに対応付けられた場所情報を出力する。【0065】これにより、店舗は、値引き対象商品の店舗における陳列場所についてもユーザに知らせることができる。したがって、店舗は、値引き販売についてユーザに対するサービス向上を図ることができる。【0066】(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下においては第1の実施形態と同様な点については説明を省略する。第2の実施形態は、サーバ装置3からPOS端末4にダウンロードされる商品マスタに値引き販売を行うための情報が記憶されておらず、サーバ装置3が別途値引き管理ファイルを備えている点において第1の実施形態と異なる。【0067】図8は、サーバ装置3のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置3のメモリ部31は、制御プログラム部311、商品マスタ部312、および在庫管理ファイル部313に加えて値引き管理ファイル部314を備える。制御プログラム部311および在庫管理ファイル部313は、第1の実施形態と同様である。【0068】商品マスタ部312は、商品マスタを記憶するエリアである。商品マスタは、店舗で取り扱っている商品について、商品コードと商品の決済を行うために必要な商品情報とを対応付けて記憶したマスタファイルである。図9は、商品マスタ部312のデータ構成の一例を示す図である。商品マスタは、商品コードに対応付けて、商品名、価格、賞味期限および消費期限を示す情報を記憶する。商品マスタが記憶する各情報については、第1の実施形態で説明したとおりである。上記各情報を記憶した商品マスタ部312は、例えば、店舗の開店前に毎日更新されてPOS端末4にダウンロードされる。【0069】値引き管理ファイル部314は、値引き管理ファイルを記憶するエリアである。値引き管理ファイルは、値引き販売を行うために必要な情報を管理するファイルである。図10は、値引き管理ファイル部314のデータ構成の一例を示す図である。値引き管理ファイルは、商品コードに対応付けて、通知時刻、値引き時刻、値引額/値引率、および陳列場所を示す情報を記憶する。値引き管理ファイルに記憶される各情報については、第1の実施形態で説明したとおりである。【0070】値引き管理ファイルは、店舗の営業時間内であっても適宜情報を書き換えることができる。例えば、店舗が営業時間内に在庫が多く残っている商品を認識して急遽値引き販売を行う場合、値引きする商品について値引き管理ファイルを書き換える。【0071】続いて、サーバ装置3の機能構成について説明する。図11は、サーバ装置3の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置3の制御部30は、CPU301がROM302やメモリ部31に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、時計部3001、選定部3002、抽出部3003、および出力部3004に加えて、生成部3005としても機能する。なお、上記各機能構成は、サーバ装置3に搭載された専用回路等のハードウェア構成で実現してもよい。【0072】時計部3001、選定部3002、抽出部3003、および出力部3004については、第1の実施形態で説明したとおりである。生成部3005は、選定部3002が選定した商品コードを示すコードシンボルを生成する。例えば、生成部3005は、選定部3002が選定した商品コードに対応する商品のうち抽出部3003が抽出した複数の商品の商品コードを示す二次元コードを生成する。【0073】出力部3004は、生成部3005が生成したコードシンボルを出力する。例えば、出力部3004は、値引き情報とともに生成部3005が生成した二次元コードをユーザ端末2に送信する。二次元コードは、コードシンボルの一例である。【0074】ユーザは、店舗で値引き商品を購入する際にユーザ端末2に二次元コードを表示させる。POS端末4は、値引きラベルが貼られていない値引き対象商品に付されたバーコードから商品情報を読取るとともに、上記二次元コードから値引き対象商品である複数の商品の商品コードを読取る。そして、POS端末4は、バーコードから読取った商品コードが二次元コードから読取った複数の商品コードに含まれているか否か判断し、含まれていれば顧客が購入する商品が値引き対象商品である旨の表示を行う。POS端末4を操作するオペレータは、上記表示により顧客が購入する商品が値引き対象商品であることを確認できる。その後、オペレータは、ユーザ端末2に表示される値引き情報を見て値引き入力を行う。【0075】次いで、値引き販売全体の処理について説明する。図12は、ユーザ端末2、サーバ装置3、およびPOS端末4で実行される処理の一例を示すシーケンスチャートである。【0076】(値引き設定)
値引き設定はサーバ装置3で実行される。サーバ装置3は、値引き設定入力を受付ける(S11)。値引き設定入力は、操作部33の操作によって値引き管理ファイルに記憶される各種情報が入力されることでなされる。サーバ装置3は、受付けた値引き設定入力に基づいて値引き管理ファイルを更新する(S12)。これにより商品の値引き設定がなされる。【0077】(値引き情報通知)
サーバ装置3は、値引き対象商品を選定する(S13)。値引き対象商品は、第1の実施形態と同様のステップで選定される。具体的には、選定部3002が値引き管理ファイルを参照して、時計部3001が計時した時刻が通知時刻になった商品全てを選定する。続いて、抽出部3003が選定部3002によって選定された商品の中から、在庫数が所定値以上の商品を抽出することで、値引き対象商品が選定される。なお、上述したとおり、抽出部3003の処理は省略することができる。【0078】続いて、サーバ装置3は、出力情報を生成する(S14)。具体的には、出力部3004が値引き対象商品について、商品名と値引きに関する情報(値引き額/値引き率および値引き時刻)とを対応付けた値引き情報と、賞味期限または消費期限を示す期限情報と、商品の陳列場所を示す場所情報と、を含む出力情報を生成する。【0079】次いで、サーバ装置3は、二次元コードを生成し(S15)、出力情報と二次元コードとをユーザ端末2に送信する(S16)。具体的には、生成部3005が複数の値引き対象商品の商品コードを含む二次元コードを生成し、出力部3004が出力情報と二次元コードとをユーザ端末2に送信する。これにより、ユーザに対して値引き販売に関する情報が通知される。なお、値引き対象商品が単数である場合等、コードシンボルに含める情報が少ない場合には、コードシンボルとしてバーコードを用いてもよい。【0080】(会計処理)
値引き販売に関する情報が通知されたユーザが値引き対象商品を購入する場合、まずPOS端末4は、値引き対象商品に付されたバーコードから商品コードを読取る(S17)。次いで、POS端末4は、スキャナ47によってユーザ端末2に表示された二次元コードを読取る(S18)。【0081】POS端末4は、バーコードから読取った商品コードが二次元コードから読取った複数の商品コードに含まれていることをチェックし(S19)、含まれていれば顧客が購入する商品が値引き対象商品である旨の表示(確認結果表示)を行う(S20)。オペレータは、確認結果表示を確認した後、ユーザ端末2に表示される値引き情報を見て値引き入力を行う(S21)。このようにして、値引き販売が実行される。【0082】以上説明したとおり、本実施形態のサーバ装置3は、選定部3002が選定した商品コードを示すコードシンボルを生成する生成部3005をさらに備え、出力部3004は、生成部3005が生成したコードシンボルを出力する。【0083】これにより、POS端末4は、ユーザ端末2からコードシンボルに含まれる商品コードを読取って、ユーザが購入する商品の商品コードと比較することで、ユーザが購入する商品が値引き対象商品か否かを確認することができる。したがって、POS端末4が値引き処理に必要な情報を記憶していなくても、値引き処理を実行することができる。【0084】なお、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROMや記憶部等に予め組み込まれた状態で提供される。上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。【0085】さらに、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。【0086】以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態やその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。【符号の説明】
【0087】1 値引き通知システム
2 ユーザ端末
3 サーバ装置
4 POS端末
3001 時計部
3002 選定部
3003 抽出部
3004 出力部
3005 生成部【先行技術文献】
【0088】【特許文献1】
特開2010-66992号公報

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